電子書籍とソーシャルゲームと君の名は。
筆者は、自身でも言っているように取次業者である、という点を差し引いても面白かった。
紙媒体の売上は右肩下がりなのは電子書籍への移行なのか、電子書籍を含めても右肩下がりで本というメディアが廃れていってるのかはわからない。ただ、「電子書籍は普通に売っても大した売上が出ない。効果的にセールを行う事で売上は10倍20倍に跳ね上がる」と言っているのは興味深い。
セールとは、瞬間的に一冊1円であるとか、20巻まで出ている漫画を1-3巻を1円にするとか、全巻を半額にするといったものだ。するとどうなるか。ランキングで上位に来るのだ。
ランキングの1stビューに入るものと、入らないものとでは、天と地ほどに売上の差がついてしまう。ランキングに入ることそのものが、広告効果を兼ね、しかもそれによって上がった売上がまたランキングを維持する。もちろんその効果は、1位が10位に何倍も勝る。それが電子書籍だ。
また、ランキングの常連ともなれば、特別な1stビューに入れてもらえたりもする。それは機械的なルールに従って抽出された場合や、人為的な場合もあるが。
この、電子広告戦争に勝利せねば、知ってもらうことはできない。知ってもらえば、星の数ほどある本のなかの、瞬間風速TOP10に入れば、その強大な広告効果によって売上が何十倍にもなる。
ソーシャルゲームがそうであるように。
多分、君の名はがそのようであるように。
別に、電子書籍、映画のブーム、ソーシャルゲームに限らない。
チョコ一つ売るのも、ユーザが本物と感じるランキングで上位に入る売り方が求められる時代だ。
セールスランキングはユーザに愛されている。