空白雑記

暇つぶし

点数論と100点のフルコース

こないだ、味わったもの(映画、小説、漫画、ゲーム、料理、付き合った女、etcetc)全てに点数をつけてしまうという話をした。点数をつける、といっても~で何点~で何点だから合計何点とかそういうものじゃなくて、直感的に数字が頭に浮かぶ感じだから、「点数を感じる」というのが正確な表現だろうか。

 

たとえば寿司だと、これまでの経験では

・一人2000円くらいの回転寿司 73点
・一人2500円くらいの立食寿司 76点
・一人5000円くらいの無回転寿司 79点
・一人10000円くらいの高級寿司 84~89点
・一人20000円~の高級寿司 88~96点

となる。

 

 

感覚としては

 

72点 ボーダーライン ここより上は満足が不満を上回っている

75点 まぁまぁ。もう1度来てもいいかなくらい。

80点 うまい。機会があればまた来たい

90点 超うまい。覚えておこう

95点 絶品

100点 空前絶後

 

これは一切値段を考慮しない点数で、あくまで味わった俺がその体感(快感)から直感した点数になっている。

 

できるだけ絶対的に点数を感じたいと思うのだが、料理については舌は正直で、どんな精神状態であっても同じくらいの基準で点数を感じるようだが、作品(漫画映画ゲーム小説)については自分の精神状態で点数がかなり上下するのを感じる。最大でプラスマイナス5点くらいはふれるかな、とくに70点前後だと。これは作品は感情で味わうものだからだろう。

 

ここでふと思った疑問として、100点もあるのにほとんど70~100点しか使ってないじゃないかと思った。ただ、一応俺は30点や50点の食べ物も知っている。そんなものを出す店があればあっという間に潰れるだろうが、一応存在することは知っているのだ。商売としてやっている店で出てくる食べ物が70点以上に固まるのは当然ではないだろうか。

 

そして、ゲームと映画においては100点に出会ったものの、料理においては96点が最高得点だ。なぜ俺は100点を味わったことがないのに、今まで食べた中で一番うまかったものを96点としたのか。

 

その答えとしては、俺の頭の中に完璧なフルコース、トリコのようなものが存在するからだ。96点を出した店のコースは、コースとして見ると最高得点なのだが、例えばそのコースの中に出てきたホタルイカについて言うなら、この店のホタルイカは浜茹での一級品ではあるが、生きたホタルイカから半生に茹でたあと、軽く炙って香りをつけた特級の、よりうまいホタルイカを俺は食べたことがある。そういう究極オールスターを想像しているから、俺は100点をまだ出せてないのかもしれない。

 

まあ、そもそも、これだけ美食をこだわってきた俺が全く不満なく感動し、100点を出すようなフルコースが、日常的に出される店なんて、おそらく成り立たない。贅の極みを尽くし、その日の仕入れも完璧で、かつ俺の体調が万全で、最も好物が食べられる旬のとき…そんな瞬間なら100点が出るのかもしれないと思う。伝え聞く、1日に1組しか入れない、2年先まで予約が埋まってるとかいう伝説の店とかがあるいはそうなのかもしれないが。

 

というわけでわかった。俺は100点が食べてみたかったら、96点の店を100万くらい出して貸し切って、贅の極みを尽くしたコースを、採算を度外視しおれの好みにあわせた究極を作ってくれと、そういえば食えるのかもしれない。

 

それを食うのが怖い。でもやってみたい。そのうちやるかもしれん。