空白雑記

暇つぶし

京アニ放火事件の結果と対応策

多分、次のようなことがおこる

 

・ガソリンの販売規制への動き(自主的には始まってるらしいが、用途申請が必要とかの法整備)

今始まってる、販売自粛は何も意味がなく、むしろ必要な人たちが困るだけだと思う。現代社会は自動車によって支えられており、トラックの輸送なくして物流は成り立たない。ガソリンはその気になれば、自動車のタンクから抜けばいいのであって、携行缶販売を規制しても、やろうと思ったらやれる。だから極論、ガソリンの規制には意味は殆ど無い。自動車がほぼ全て電気自動車に置き換わった未来ならあるいは。

 

・消防法強化(スプリンクラーの義務化を広げるとか)

これは意味がないわけではないが負担になる。同じような犯行が起こったとき、被害を多少軽減するかもしれないので、意味がないわけではないが。

 

・精神障害者への差別

多分もう起こってる。”ガソリンとライターという身近な道具”を使い、甚大なテロが可能なことが知れ渡ってしまったことと、その犯人が精神病だった、という報道のコンボで。もとから差別がなかったわけではないが、相当強化されただろう。

 

・前科者への差別

これももとから差別がなかったわけではないが、相当強化されただろう。

 

・生活保護への批判

健康で文化的な最低限度の生活を保証するというのは、当然それが必要な人も保護するし、今回のような犯人も保護するということは論ずるまでもないのだが、一つ前のものと組み合わせて「俺達の税金で精神病患者(前科者)を生かすな、打ち切れ」のような感じに。

 

・死刑廃止論の否定

今回の犯人が死刑になろうが無期懲役になろうが、凌遅刑になろうが磔獄門になろうが、被害は賠償できないのだが、死刑廃止論は今回の凶悪犯をもって否定されることになるだろう。

 

・脅迫状や犯行予告への対応強化

多分、今警察にファンから脅迫状を受けたとか相談にいったらすごい真剣に対応して告訴状受理してくれると思う。

 

 

では本当に対策すべきはなんなのか。俺はネットの規制強化だと思う。

 

ネットとキチガイ、ネットとルサンチマンは相性が良すぎる(悪すぎる)。自分が望む情報ばかりを摂取できるインターネットは「思想を煮詰める」し、インターネットへの書き込み(今回の犯人のものらしき犯行予告書き込みがあった)は、「意思を固定し決意に変える」。これが本当にまずい。理想を言えばネットは実名制度になればいいと思う。ただそれはすぐには無理なので、実質的な取り組みについて考える。

 

プロバイダ責任制限法により、裁判を経ればプロバイダに発信者情報開示と、その結果責任を負わないという事になり、だんだんと「誹謗中傷や犯行予告を匿名で書き込むと、損害賠償請求を理由に発信者を開示し、請求訴訟を起こせる」という形にはなっている。

 

訴訟目的の発信者開示には弁護士費用等で50万くらいかかり、民事だと相手が無職で、無い袖はふれないと開き直ったら回収は困難だし、訴訟を起こすとお互いの住所氏名が筒抜けなので、恨みからの復讐犯が怖い。民事は難しい。

 

少なくとも現実社会で、他人に暴力をふるったり、殺意をほのめかす脅迫なんてしようものなら、その場に警察がいたら間違いなく現行犯逮捕だ。インターネットでの言葉の暴力や、脅迫も、同様に扱うべきではないだろうか。

 

発信者開示から、取り調べあたりを警察が請け負って、これら現状だと民事でやるしかない「ネット上での言葉の暴行や、脅迫」を刑事でやるという仕組みだ。当然、これら全部を取り締まっていては警察の人手が足りるわけがないので、「警察にきちんと自分の身を明かして届けにきた人」の被害届を警察が吟味して受ければいい。

 

現状では、名誉毀損の書き込みをしても、民事で損害賠償がされているくらいのところを、ひどい書き込みをしたりすれば刑事告訴される、という社会にしないといけないんじゃないだろうか。そうでもして、誰もが、ネットも下手なことは書けないというような社会にしないと、ネットで恨み言をつぶやき続け、どんどん悪意を煮詰めて予告をほのめかす書き込みをし、その、自分の書き込みに背中を押されてするような犯行は止められないんじゃないか。

 

今後の8050問題や、氷河期世代の生活保護ラッシュのとき、インターネットが今のままだと、そこで煮詰められた殺意がまた暴発するような気がしてならない。