そうか、ネオルサンチマンと最も相性が悪いもの、それは王だ。
・インターネットを通して全体を俯瞰する
・全体を見て馬鹿らしくなる
・自分さえよければいいやとなる
これは、ネオルサンチマンに限らず、超人にとってもそうなんだ。ビバ個人主義!
王足り得る英雄は、ネオルサンチマンが跳梁跋扈する全体を俯瞰して、ネオルサンチマンの王たろうとするだろうか?
人生が永遠に続くならそれもいいだろう。しかし人生はあまりにも短い。超人は、ネオルサンチマンを導くなどという無駄で報われないことをするより、自分のやりたいことをやったほうがマシだと悟るだろう。
それはロケットを打ち上げてもいいし、家族を大事にしてもいいし、趣味に打ち込んでもいいし、哲学にのめりこんでもいい。ネオルサンチマンと距離を取れるならなんでもいい。
俺は与野党については、まあ与党でいいじゃんと思う程度だが、政治家を志し、野党、たとえば旧民主党に今から入って、与党を倒そうなんて全く思わない。思えない。
(与党野党どちらが正しいとかはさておき)一度は政権を与えた野党にあれだけ手のひら返しをするような民衆を、どうして導こうという気になるだろうか?ネオルサンチマンの王になるほど馬鹿らしいことはない。
先生という職業もそうだ。昔は先生といえば尊敬される職業だった。今やどうだ、先生になるなんてゴメンだという風潮じゃないか。地方の公立底辺校の教師になんて、誰もなりたくないだろう。報われないくせに、親がうるさすぎるからな。
技術は爆発的に進歩しながら、人類が未だに月にさえ行けない理由は、個人主義のせいだ。王が去ったからだ。王になるより、短い人生を楽しんだほうがいいと、超人たちが気づいてしまったからだ。なるほどな。
神は死に、王は去った。民衆は王笏の使い方がわからず、それでお互いのケツを叩いた。