空白雑記

暇つぶし

ポリコレ棒とルサンチマン2.0、弾劾主義について

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ジェームズ・ガン監督が、過去の問題ツイートを掘り起こして騒ぎ立てられ、ディズニーから首にされた。

 

これをポリコレ棒の仕業だと片付けるのは容易いが、俺はルサンチマン2.0だと思う。ポリコレ棒を振るっているのは、LGBTでもなければ、ポリコレ主義者でもない。憑依したルサンチマン2.0がポリコレ棒を振らせている。

 

ルサンチマン2.0とは、本来は何の行動力もないルサンチマンが、ネットによって集合体としての存在を確立し、成長・進化したことで現れた魔王だ。こいつは進化し、今や人類文化最大の敵となろうとしている。‪大衆というのは扇動されやすいものだったが、扇動者がある程度はコントロールしていた。確たる扇動者もなく、宗教等にあるような教義もなく、ただルサンチマンの負の攻撃性が実態を伴い始め、標的を探し始めたのが今ネットに生まれつつあるルサンチマン2.0で、これがジェームズガンを殴り倒した存在だと思う。‬

 

ディズニーがジェームズ・ガンの首を切ったのは、経営的な、つまりは儲かるか儲からないかという判断ではあるのだが、ディズニーにそう判断せしめたのはルサンチマン2.0の仕業だ。ルサンチマン2.0は、自分たちを扇動する方法や、集団として攻撃する方法を日々学び、進化している。その結果、現実に最大最強レベルの影響を及ぼし始めた。ディズニーで実績をあげている監督の首を切り飛ばすほどに。

 

資本主義の次に来たのは、ポリコレ棒を振るうルサンチマン2.0による、弾劾主義だったのだ。

 

資本主義は最大数の声を経済的に無視できない。ルサンチマン2.0は数として最大であるし、数の暴力を自覚しはじめた。だからルサンチマン2.0に資本主義は屈するのだ。

 

第一形態は、2chのような場所に匿名でルサンチマンが集まり、絡み合い、ルサンチマン2.0が産声を上げた。ネットの深海でうごめいている彼らにはすぐには実害はなかった。

第二形態として、ルサンチマン2.0は現実世界に上陸した。ささやかながらも無視のできない影響力を持って上陸したルサンチマン2.0は、鬼女板や花王不買運動などといった現実への運動により進化し、第三形態となった。しかし大した成果も挙げられず、現実の重力に苦しみネット海に帰っていった。

 

だが、ポリコレ棒という進化の秘法を手にして、第四形態として、ルサンチマン2.0は再上陸を果たした。ルサンチマン2.0に意思があるのかはわからない。もはや荒ぶる神だ。ルサンチマン2.0の進行方向にあったというだけで、ジェームズ・ガン監督のような実績を持つ人物でさえ業火に燃やされる。

 

誰かが冷却液をぶち込めればいいのだが、ぶち込めなかった場合、弾劾主義に襲われないようにする無難な行動こそが至上命題となり、人類の文化は衰退するだろう。